- 作者: 貫井徳郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2013/12/07
- メディア: Kindle版
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幼い命を死に追いやった、裁けぬ殺人とは? 街路樹伐採の反対運動を起こす主婦、職務怠慢なアルバイト医、救急外来の常習者、飼犬の糞を放置する定年退職者……小市民たちのエゴイズムが交錯した果てに、悲劇は起こる。残された新聞記者の父親が辿り着いた真相は、法では裁けない「罪」の連鎖だった!
群像劇。それぞれの登場人物が違う悩みとか嫌らしさを抱えているんだけど視点が変わる度に毎回感情移入しちゃってイライラする(笑)。もっと気楽に読めればいいのだけれど。それでつまらないというわけではなく、ある人物の行動が別の人物に影響を与えて……とザッピングしていくのが面白い。あらすじにもある事件に向けてカウントダウンしていく構造で、どういう結末になるかわかっているのにその過程が気になって読み進めてしまう。
意外と読後感はよかった。最後のあれは最初から入れるつもりだったのかな。後から足したのかなぁとか思ったけどまあどうでもいいか。歩き煙草とかしてる人に読ませたくなるこの頃でした。