- 作者: 芝村裕吏
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/07/28
- メディア: 単行本
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猟犬の旗に「(外国人なのに)日本語がお上手ですね」と言われることを気にする主人公がいて、そういうの色んな所でありそうだなと思った。言う側に他意は無いのだろうけど、色々な人に言われる度に腹の中に溜まっていくものがあるというか。
病人でも病気のことを何度も聞かれて不快感を示す人がいて、透析患者だと「いつまで続けるの?」と聞かれるのが嫌な人もいるらしい。自分はそもそも病気の話をする機会があまりないので、今のところ気にならないけど、100回とか繰り返し(それぞれ違う人でも)聞かれたら嫌になるかもしれない。ならないかもしれないけど。そういうの聞かれて喜ぶタイプの人もいるのでややこしい。
とはいえ世の中無数の病気があって、当事者でもないのに知っていろというのも無理な話なので、無邪気に聞かれて反射的に怒らずに済む程度には心に余裕を持って生きていきたいところ。同時に自分が聞く側になった時に、あからさまな地雷は踏まないようにしたいけど、なかなか難しそうだな…。
属している集団の中で少し変わった特徴があると話のネタにもなりやすく、ついつい触れられるかもしれないけど、安易に触れて良いのか一呼吸置くくらいはあってもいいのかもしれない。「母国語で喋ってみて/方言で喋ってみて/○○の声で喋って/歌って/……」言う方は何の含みもないのかもしれないけど、言われる方はうんざりしているかもしれない。